ビークルダイナミクステスト

ビークルダイナミクステストスイート

車両開発プロセスにおける仮想解析ツールの導入が進んでいるにもかかわらず、次のような理由により、テスト活動の量は減少の一途をたどっています。

• 詳細なシミュレーションモデルの検証には、信頼できる実験データが必要
• 一部の車両特性の改良には、主観的および客観的なテストと物理的なプロトタイプの開発によって実現される「人間的な手触り」が依然として必要
• 先進運転機能（ADAS，自動運転）の開発と検証には、依然として大規模な実走行テストが必要

このような状況において非常に競争の激しいグローバル市場においては、検査プロセスは以下を考慮して極めて効率的でなければなりません。

計測の全体的な品質

• 試験実施におけるコンプライアンスと再現性
• データ精度：センサと収録システム

費用対効果

• 準備時間：車両センサのセットアップとDAQシステムの設定が簡単
• 実際のテスト時間：テストコースやテストリグで費やす時間を最適化

ビークルダイナミクス DAQ システムの概要

右の画像は、以下で構成されるビークルテストスイート のデータ収録システムを示しています。

• SIRIUS DAQシステム：アナログ信号と車両CANバスの収録用
• SBOXデータロガー＆データ処理コンピュータ：信頼性の高いSSDデータロガーと高性能データ処理コンピュータ
• DS-BP2バッテリパック：車載電源のバックアップ用バッテリーパック
• DS-IMU2慣性計測ユニット：高精度GPS/GLONASS測位およびオリエンテーション用
• DS-DISP-12ディスプレイ：車載可能な高輝度、高解像度のタッチスクリーンLEDモニタ
• ビークルダイナミクスプラグインとビークルテストスイートパッケージを搭載したDewesoft Xソフトウェア

標準的な車両試験操作

Dewesoftのビークルテストスイートは、以下のような標準的なテスト操作に対して、使いやすい自動テストを提供します。

情報処理

Dewesoftビークルダイナミクス プラグインは、ビークルダイナミクスの客観的なデータ解析のためのISO規格の要件に従って、生信号の前処理を実行するように設計されています。
すべての設定はDewesoftのセットアップで管理できます。主な機能は以下の通りです。

情報処理

• 標準試験操縦のカタログ
• 座標系の管理
• フィルタ
• センサ位置の効果の補正
• Gフォース効果の補正

計測データ処理

座標系

入力チャネルの詳細が与えられると、出力チャネルが目的の座標系で計算されます。

フィルタと同期

入力チャネルはISO 15037-1 / -2またはECE 13H規格に従ってフィルタリングされます。既知のセンサ遅延は補正されます。

センサ位置の影響の補正

センサの位置を指定すると、Dewesoft Xビークルダイナミクスプラグインは目的の基準点における速度と加速度を計算します。

重力効果の補正

Dewesoft Xビークルダイナミクスプラグインは、ロール角とピッチ角を計算し、入力加速度が水平面内にない場合、Gフォースの影響を補正します。

ビークルテストスイートアプリケーション

ビークルテストスイート（VTS）は使いやすいテスト自動化ツールで、Dewesoft X上のテストドライバインタフェースです。
ビークルダイナミクスプラグインを使用して、テストコースで最高の生産性を達成するために設計されています。

■主な特徴

• Dewesoftビークルダイナミクスプラグインのサポート
• 車両データとセンサ座標データの管理
• 国際規格またはカスタム試験手順
• Dewesoft をVTS計測パネルに統合
• 主要なパラメータと実行チェックを一目で確認
• テストファイルの自動命名とカスタムフォルダ構造への保存
• 複数のテスト実行によるデータのオーバーレイと統計
• モジュラアーキテクチャにより、拡張やカスタマイズが容易

■VTSアプリケーションは、各試験の設定パラメータを管理します。

• 情報：テストに関する基本情報
• 計測設定：サンプルレート、Dewesoft画面ID、データ保存用サブフォルダ
• トリガ条件
• 実行条件：車両速度、進路半径、ステアリング周波数などの公称実行パラメータの許容値
• バリデーション条件：バリデーションチェックで使用される許容しきい値
• ユーザは、例えば車両のタイプ（乗用車またはトラック）に基づいて、各タイプのテストのデフォルト設定を編集して保存できます。

テストドライバーの簡単な制御

テストドライバーが必要とするすべての操作は、明るい車載ディスプレイでワンタッチで行えます。
テストドライバーは、テストセッションと実行するテスト操作を選択し、パラメータを設定するだけです。

• 公称条件
• 保存開始/停止コントロール
• テスト設定
• テスト解析
• テストファイルの保存/キャンセル

保存を停止した直後からテスト結果が表示され、ドライバーはデータファイルを保存または破棄して次のテストに進むことができます。

ビークルダイナミクスのケーススタディ

このビークルダイナミクスの顧客事例では、大手自動車OEMメーカのさまざまな部署で働く友人たちが、日々の車両テスト業務を改善するために新しいソリューションを導入する際に、DewesoftとLEANEがどのように支援したかが語られています。

この共同開発の成果は、DEWESoft R2DB データ収録システムとビークルテストスイートソフトウェア アプリケーションの開発であり、どちらもさまざまな車両ダイナミクス テストに最適です。

お客様は次のように要約しています。

このソリューションは、いくつかの点で私たちの仕事を改善し、品質と効率を向上させました。

• チームメンバーの時間と能力を最適化
• 工場での車両セットアップ時間を短縮
• コースでのテスト時間を短縮
• 試験データの再現性の向上