RT60計測

残響時間 RT60

残響時間とは、音圧レベルが最初のレベルから60dB下がるのに必要な時間です。室内の音波は反射面で繰り返し反射します。

残響音とは、講堂内で反射されたすべての音の集合です。

これらの反射が互いに混ざり合うと、残響と呼ばれる現象が発生します。複数の反射がカーテン，椅子，テーブルのような吸収性のある表面に当たると、残響は減少します。残響は、部屋の音響状態を評価する際の重要なパラメータです。

評価範囲

残響時間は、60dB より小さいダイナミックレンジに基づいて評価し、60dB の減衰時間に外挿することができます。各周波数帯域の減衰曲線の評価は、初期音圧レベルより 5 dB 低いところから開始します。評価範囲の下限は、測定システムの全背景ノイズより少なくとも 10 dB 高くする必要があります。

• T20 - 減衰曲線が最初に初期レベルより5dBおよび25dB下に達する時間から導出されます。
• T30 - 減衰曲線が最初に初期レベルより5dBおよび35dB下に達する時間から導出されます。
• T60 - 減衰曲線が最初に初期レベルより5dBおよび65dB下に達する時間から導出されます。

クロスポイント検索

残響時間推定のための改良されたアルゴリズム（Lundbyアルゴリズム）を自動検索オプションで使用します。

オプションマニュアルでは、1つ目のカーソルから2つ目のロックされたカーソルまでの残響時間を計算します。1つ目のカーソルを正しい位置に置くことが重要で、2つ目のカーソルの位置は自動的に検出されます。

計算された出力チャネル

残響時間計算はいくつかのパラメータを計算し、それらを別々のチャネルとして出力します。計算内容は以下の通りです。

• T - 計測された残響時間
• ETC - 音エネルギ - 時間曲線
• オクターブタイムデータ - オクターブ解析タイプは1/1または1/3オクターブから選択
• ラインフィット - エネルギー時間曲線にフィットした曲線

統合レスポンス方式

インパルス応答は、ピストルの発砲音，風船の破裂音，スパークギャップ，または十分な帯域幅とエネルギーを持つインパルスを発生するその他の音源などのインパルス源を用いて直接計測できます。

吸収係数の計算

素材の吸音（アルファ）係数は、表面によって吸収される音の割合と室内に反射される音の割合を比較して示します。

提供されるExcelテンプレートには、平均化および吸収（アルファ）係数の計算式が含まれています。部屋の条件と寸法（温度，湿度，容積，表面）に関するパラメータを入力します。

解析とレポート生成

Excelテンプレートのセクションはレポート専用です。アルファ係数は、残響時間とその他のパラメータ（試験片の表面積、音速など）から計算されます。

Excelのテンプレートに表示される結果は、各周波数帯域のアルファ係数とアルファ係数のグラフです。